降霊術の仕方 —— ザジ・ズー『劇的な葬儀』寄稿

  おんがくのじかんで催される、バーでの演劇ショーケース『劇的』

その第二弾の「劇的な葬儀」を、6つの個性豊かな劇団とお届けします☆彡

【公演詳細】
バーでのショーケース公演「劇的」vol.02 『劇的な葬儀』
2023年3月23日(木)ー26日(日)
@東京都 三鷹 おんがくのじかん


みなさん、はじめまして。広報宣伝大使のユイちんですっ
今回からは、インタビュー企画に続いて"団体からの寄稿"をご紹介していきます💖⭐️✨🔥
第4回目の寄稿はザジ・ズーさんからお寄せいただきました(^^)/

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 土地の匂いについて、土地にこびりつく記憶について、よく考えます。普段歩く道にも、初めて降りる駅にも、学校にも、家にも、いろいろな誰かの記憶がこびりついています。零れ落ちるとか、そういう感じではなく、こびりつくという感覚が最も近しいと思います。だから、そういうものから、地縛霊も生まれるんじゃないかなと思います。

 いちばん居そうな幽霊やおばけは、地縛霊と生霊だと思っています。

(それは、痕跡として土地に残り続けるものたち、例えば木々が倒れ、山が均され、家が建ち、村ができる、といったこととは別にまったくアーカイブされていない部分、煙のように不確かで断片的なものたちが、地縛霊や生霊といった形でぬぼーっと立ち現れる、ということなのかも。ところで、)

 地縛霊がその場所から離れられないのに対して、生霊は誰かが念じればどこへでも飛んでいくものだ。随分柔軟な霊だなと思う。今や誰でも生霊を飛ばせる時代になったし、互いの生霊を送り合ってコミュニケーションが取れるようになった。しかも月極の生霊たちである。中には肉体を捨てて生霊同士で恋をする者もいる。(これこそ真のプラトニック・ラブだ!)あなたのアパートの隣人はすでにもぬけの殻かもしれない。

 たしかに、生霊と地縛霊とで大きく違うところは、場所に依存するかしないかだとは思うのですが、生霊も、自由にどこからどこまでを行き来するものではなく、生霊を飛ばす地点として、場所のような感覚で人間があるのではないでしょうか。これを書いていて気がついたのですが、人間にも、場所と同じように記憶がこびりついているのだと思います。アパートの隣人がもぬけの殻でも、そこにこびりついた記憶があれば、何かのコミュニケーションが生まれるのかもしれません。

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◎作品情報◎

ザジ・ズー「(未定)」

~参加チーム・タイムテーブル~

βチーム

2023年3月

 24日(金)19:00

 25日(土)15:00 

 26日(日)19:00※

※終演後にアフタートーク有(約20分予定)


受付・開場は開演の20分前。

上演時間は約90分予定(1団体につき約20分の上演+OP演奏15分)。

※明日は令和座からの寄稿です。
 過去の記事はコチラよりご高覧いただけます。

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