おんがくのじかんで催される、バーでの演劇ショーケース『劇的』
バーでのショーケース公演「劇的」vol.01 『劇的な昨夜』
2022年10月13日(木)ー16日(日)
@東京都 三鷹 おんがくのじかん
90年代前半。大学を留年した時期に、カセット・レーベルを始めました。いや、正しく云えば、カセット・レーベルにハマって、大学を留年したのでありました。
(直後に登場する)ケータイなど無く、学生たちは、ポケベル片手に公衆電話に並んでいた、ジュラ紀のような時代です。
ポケットベルとは、公衆電話から連絡を取りたい相手にメッセージを送る事ができる小さめの羊羹くらいのものです。
話を戻します。カセットと云っても、今ではオシャレなアイテムとしてモテはやされているわけですが、そんなのはマヤカシであります。
ジュラ紀においては(少なくとも学生・庶民には)CDRなど存在も知らず、商品となる音源を量産するには、カセットテープしか選択肢がありませんでした。
ノーマル・ハイポジ・メタルなど、テープの磁性体にも個性がありました。
そもそも、その音源はどうやって録音したのか? 気になる方もいらっしゃるかと思います。
カセットMTRと云うものが存在していました。MTRとは、マルチ・トラック・レコーダーであります。
記録する媒体が、カセットテープなのか、ハードディスクなのかの違いだけで、基本的な概念は同じであります。
カセットからカセットへコピーする事をダビングと呼びました。
ダビングするには、カセットデッキが2つ必要になります。
マスターとなるカセットと、これからコピーするためのカセット。さらに、ダビングには等倍速と倍速を選択する事ができました。
簡単にいえば、等倍速(1倍速)と倍速(2倍速)となります。
「倍速ダビングは音質が劣化するから、等倍速でやらなければならない」そんな都市伝説のような話もあり(理論上正しい)、40分のカセットを40分かけてコピー(ダビング)する。ジュラ紀は恐竜の時代でありました。
朝起きて1本。帰ってきて1本。枕元で2本をノルマにダビングするのです。
恐竜たちが僕の人生を喰い荒らしました。
時は、2022年。ジュラ紀から25年ほど経った今。
世の中はサブスク紀となりました。
僕はジュラ紀に、このサブスク紀を予見していました。
きっと他のみんなも恐竜に困り果てているはずだと感じたからです。
しかし、サブスク紀の次が想像できません。
またあの忌まわしい恐竜たちを見てみたいと云う気持ちを覚える事があります。
演劇ショウケース「劇的」どうぞお楽しみ下さい。
※次回は明日、素人集団禅♡裸 アントーニオ本多さんのインタビュー記事です。また次回でお会いしましょう!
コメント
コメントを投稿